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経営研究センター長 就任に際して 感性における“ものづくりデータサイエンス”


※職位や内容は投稿時のものです

2024年5月8日更新

 これまで、本学総合研究所副所長として、地域における課題解決を人の感性を用いて解決してきました。今年度から、本学経営研究センター長として就任することになりました。
 本学の教員に就任してからは、全国展開されたプリン・美容液といった食品・化粧品のみならず、帆布製品、香水など、これまでに開発した新商品は多岐にわたり、イベントの設計まで手掛けたこともありました。商品開発においては、その分野における技術が平衡化しており、最終的にブランド化へ導くために、人の感性に依存したデザイン化が進められています。半導体メーカーで有名なTSMC社で話題の新竹技術園区(台湾)に訪問した際、「これからは食品・化粧品の分野に対して技術革新していく。」といった意見を得ることができました。このような状況下の中で、作り手の情熱を使い手に伝えるためには、感性工学が必要になります。感性工学は、快適性を追求するための学問であり、人間工学は操作性を重視した学問となります。
 最近では、社団法人静岡缶詰協会様よりご依頼された「自動販売機のデザインと缶詰の新商品開発」、富士市を通じて株式会社大昭和加工紙業様よりご依頼された「CNF(セルロースナノファイバー)の新商品デザイン」、森町からご依頼された「遠州の小京都 香りのデザイン化プロジェクト」について、多くの問い合わせがあります。いずれも、商品に接した際の使い心地以上の快適性について感性工学によりデザインした“もの”です。こうしたデザイン設計は、データ化された人の感性を、多変量解析を駆使して商品化していきます。データサイエンスというと、単なる事象に関するデータを解析し、これにより様々な方策等を提案していくように思われますが、感性工学はデータによって得られた知見を、唯一「具現化」することにより、その情報を共有化することができます。つまり、作り手と使い手の想いが一致すれば、商品の販売も向上し、定番商品となるわけです。
 今後も、学生と感性工学的手法による新商品開発・商品リニューアルを進め、作り手の情熱を使い手に伝えていきたいと考えております。
これからも、皆さまにおかれましては、引き続き、ご愛顧賜りますよう、宜しく御願い申し上げます。