絵本「ひまわりのおか」朗読会
特任講師 石垣 美佳(会計)
東日本大震災から、もうすぐ3年が過ぎようとしています。今でも地震速報がTVのテロップで流れるたびに、ドキッとしてしまいます。とはいえ、私を含め多くの人は当初よりも地震に対する気持ちが薄れてきているのではないでしょうか。
昨年夏、私は一人の絵本作家の先生にお会いしました。今回の題名にある「ひまわりのおか」の作者です。その先生は、この絵本「ひまわりのおか」の朗読会を通して、今一度地震に対する心構えや、命の大切さなどをわかってほしいと、東京をはじめ、群馬などで朗読会を開催されていました。そして、私がその先生に会うことになったきっかけは、東海地震が危惧されている静岡でこそ、この朗読会を開催してほしいと、静岡で幼いころから育った私に知人が紹介してくれたのです。
絵本「ひまわりのおか」は、あの震災で児童74人が死亡、不明となり、現在もまだ見つかっていない児童がいる宮城県石巻市の大川小学校で、津波にのみこまれた亡き子への思いをお母さん8人がつづったものであり、震災の翌年平成24年8月に出版されました。我が子への手紙が添えられ、「せめて絵本の中に子供たちを残したい。ずっと忘れないでほしい。」という、母の願いが込められています。
作家の先生から、このお話を聞いたとき、私に協力できる事があればとお引き受けしました。震災直後、私にできることはないだろうかと考えましたが、物資を送ったりすることくらいしかできなかったことが思い出され、やっと私にも何かできるかもしれないと思い行動に移しました。しかし、このような企画は個人レベルでは限界があり、小学校時代の恩師に相談し、静岡市教育委員会から、静岡市役所が主催となって、いよいよ、今年平成26年3月8日(土)に朗読会が開催することになりました。計画を進めていく中でも東日本大震災に関わるデリケートな企画ですから、いろいろな問題にぶつかりもしました。その時、私の脳裏に浮かんだのは、昨年夏、この絵本の著者の一人である、お母様と電話でお話したことでした。あの震災の日、TVで信じられない光景を目にしたり、ニュースなどから様子を聞いたりはしていましたが、その内容をはるかに超える、実状でした。お母様の思い、「ひまわりのおか」を通して子どもたちのことを覚えていてほしい、という気持ちと同時にあの日のことは、現実と思いたくない、思い出すたびに辛すぎるという複雑な思いを感じました。そのような思いのなか、初めて電話をした私に、絵本「ひまわりのおか」の朗読会を静岡で開催すること嬉しく思うとおっしゃって下さいました。その思いが、私を動かしてくれたのだと思っています。
東日本大震災の後、「絆」という言葉をそれまで以上に聞いたり、目にしたりするようになりましたが、今回のことでは、私はこの「絆」に助けられました。最初に相談した小学校の恩師、そしてこの企画に最大の協力をしてくれたのは、その小学校時代からの親友です。もう何年来、いや何十年来の付き合いになるかわかりませんが、2人とも普段から頻繁に会っていたり、連絡をとっていたりするわけではないのですが、いざという時に私を助けて協力してくれたことに心から感謝しています。そしてこの企画に賛同してくださった静岡市役所の方など、「絆」から生まれた多くの方との出会いにも感謝しています。
3月8日、大勢の方に朗読会を聞いていただき、地震に対する心構えをもっともっと強くしてもらえたら、そして絵本「ひまわりのおか」朗読会がその一つのきっかけになってくれればと思います。
もちろん、地震が起こることがなければ、一番良いことですが、万が一、起こってしまったら・・・。東日本大震災での教訓を生かし、多くの犠牲者が出ないことを願うばかりです。
この朗読会に協力してくれる産大の職員の方々、多くの学生にも心より感謝しています。
東日本大震災から、もうすぐ3年が過ぎようとしています。今でも地震速報がTVのテロップで流れるたびに、ドキッとしてしまいます。とはいえ、私を含め多くの人は当初よりも地震に対する気持ちが薄れてきているのではないでしょうか。
昨年夏、私は一人の絵本作家の先生にお会いしました。今回の題名にある「ひまわりのおか」の作者です。その先生は、この絵本「ひまわりのおか」の朗読会を通して、今一度地震に対する心構えや、命の大切さなどをわかってほしいと、東京をはじめ、群馬などで朗読会を開催されていました。そして、私がその先生に会うことになったきっかけは、東海地震が危惧されている静岡でこそ、この朗読会を開催してほしいと、静岡で幼いころから育った私に知人が紹介してくれたのです。
絵本「ひまわりのおか」は、あの震災で児童74人が死亡、不明となり、現在もまだ見つかっていない児童がいる宮城県石巻市の大川小学校で、津波にのみこまれた亡き子への思いをお母さん8人がつづったものであり、震災の翌年平成24年8月に出版されました。我が子への手紙が添えられ、「せめて絵本の中に子供たちを残したい。ずっと忘れないでほしい。」という、母の願いが込められています。
作家の先生から、このお話を聞いたとき、私に協力できる事があればとお引き受けしました。震災直後、私にできることはないだろうかと考えましたが、物資を送ったりすることくらいしかできなかったことが思い出され、やっと私にも何かできるかもしれないと思い行動に移しました。しかし、このような企画は個人レベルでは限界があり、小学校時代の恩師に相談し、静岡市教育委員会から、静岡市役所が主催となって、いよいよ、今年平成26年3月8日(土)に朗読会が開催することになりました。計画を進めていく中でも東日本大震災に関わるデリケートな企画ですから、いろいろな問題にぶつかりもしました。その時、私の脳裏に浮かんだのは、昨年夏、この絵本の著者の一人である、お母様と電話でお話したことでした。あの震災の日、TVで信じられない光景を目にしたり、ニュースなどから様子を聞いたりはしていましたが、その内容をはるかに超える、実状でした。お母様の思い、「ひまわりのおか」を通して子どもたちのことを覚えていてほしい、という気持ちと同時にあの日のことは、現実と思いたくない、思い出すたびに辛すぎるという複雑な思いを感じました。そのような思いのなか、初めて電話をした私に、絵本「ひまわりのおか」の朗読会を静岡で開催すること嬉しく思うとおっしゃって下さいました。その思いが、私を動かしてくれたのだと思っています。
東日本大震災の後、「絆」という言葉をそれまで以上に聞いたり、目にしたりするようになりましたが、今回のことでは、私はこの「絆」に助けられました。最初に相談した小学校の恩師、そしてこの企画に最大の協力をしてくれたのは、その小学校時代からの親友です。もう何年来、いや何十年来の付き合いになるかわかりませんが、2人とも普段から頻繁に会っていたり、連絡をとっていたりするわけではないのですが、いざという時に私を助けて協力してくれたことに心から感謝しています。そしてこの企画に賛同してくださった静岡市役所の方など、「絆」から生まれた多くの方との出会いにも感謝しています。
3月8日、大勢の方に朗読会を聞いていただき、地震に対する心構えをもっともっと強くしてもらえたら、そして絵本「ひまわりのおか」朗読会がその一つのきっかけになってくれればと思います。
もちろん、地震が起こることがなければ、一番良いことですが、万が一、起こってしまったら・・・。東日本大震災での教訓を生かし、多くの犠牲者が出ないことを願うばかりです。
この朗読会に協力してくれる産大の職員の方々、多くの学生にも心より感謝しています。