グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム >  大学案内 >  学長メッセージ >  学長式辞 >  令和5年度入学式

令和5年度入学式


ページ内目次


学長式辞

本日、静岡産業大学経営学部に231名、スポーツ科学部に155名、経営学部編入生8名、スポーツ科学部編入生2名、計396名の入学生をお迎えできますことは、静岡産業大学としまして大きな喜びであります。

入学された皆さん、ご家族や関係者の皆様、ご入学おめでとうございます。静岡産業大学の教職員を代表して、ご入学を心より歓迎いたします。また、新年度のお忙しい中にも関わらず、ご来賓としてご臨席いただいています、磐田市長草地博昭様、藤枝市副市長河野一行様、藤枝商工会議所会頭山田寿久様、磐田市商工会議所事務局長廣岡智彦様、静岡学園中学校高等学校校長鈴木啓之様をはじめ、多くのご来賓のご臨席のもと、入学式を開催することができますことを、静岡産業大学を代表して、大変嬉しく思い感謝致します。

今日入学する皆さんの高校生時代の3年間、2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症が、わずか数か月ほどの間にパンデミックといわれる世界的な流行となり、皆さんの高校生時代、厳しい感染予防対策が取られ、当たり前の授業や部活動、行事が十分に行えない状態が続いたと思います。

先月13日からは、マスクの着用が個人の判断となり、5月8日から5類感染症に位置付けられます。新年度を迎え、静岡産業大学では、感染拡大に気を付けることはもちろんですが、講義授業、教員の教育研究、部やサークル活動、学内施設の利活用は「通常通り」を基本として行うことにしています。これから始まる「学生生活」を充実したものにしてください。

学生生活という言葉を使いましたが、皆さんは今日から学生です。高校までの生徒とは異なり、「学生」は主体的に学問などを学んでいる人のことです。大学は「学び」を主体的に行う場所です。大学の時間割は自分で組み立てます。静岡産業大学の授業科目数は、経営学部とスポーツ科学部を合わせて約370もあります。主体的にとは、4年間で何を身に付けるかを自分で考え、学びたい授業を選択するとともに、ゼミや卒業研究では、自分で問いをたて、解くための努力をし、答えを見つけ出し、発表提案することです。

さて、面白いデータを紹介します。20世紀に入った1901年、報知新聞が「20世紀の予言」として正月に掲載した未来予測記事です。

「無線電信及び電話」の予測として、「東京にあるものがロンドン、ニューヨークにある友人と自由に対話することを得べし」、また、「暑寒知らず」:新機械発明され、暑さ寒さを調和するため、適宜空気を送り出すことを得べし、「写真電話」:電話口には対話者の肖像を現出する装置あるべし、「買い物便利」では、「写真により遠距離にある品物を鑑定し、かつ売買契約を整え、その物品は地中鉄管の装置によりて瞬時に落手することを得ん」、等の予測が掲載されています。これら20世紀初頭には夢であったことが、ほぼすべて20世紀の100年間の間に実用化されました。

今日、皆さんは、タブレットやスマートフォンが身近にあり、情報はインターネットを通して自在に取ることができ、友人たちとメールや画像を交換して、コミュニケーションをとることが普通になっています。ネットでの買い物は日常生活に不可欠なアイテムです。

現在、20世紀をはるかに上回るスピードで技術革新が進み、便利さ快適さを私たちは享受できるようになっています。一方予期せぬ出来事が社会や生活を急速に変えることも経験しました。コロナ禍による行動制約の中、IT技術の進歩により、インターネットを利用した遠隔授業が行えるようになり、仕事の仕方も大きく変わり、テレワーク、オンライン会議などが、ニューノーマル「新しい常態」として定着しました。

デジタル技術の発展は、ヒト・モノ・カネといった資源の流れを早め、距離や言葉の壁を越えて、ネットワークの中で高度な価値創造が可能となる一方、五感に訴えるモノやサービスが高付加価値を生み出すことにもなるでしょう。AIにより雇用の代替が進む一方、ヒトの能力がより生かせる領域の拡大も考えられます。

地球温暖化対策も急務です。地球温暖化は単に気温の上昇のみならず、水、生態系、食糧などでより深刻な影響が生じると考えられています。脱炭素を実現する循環型社会の構築が早急に必要です。

私たちは、社会が大きく変わる中、これまでの経験をベースに、先を見通すことが難しい時代に生きています。人のまねをしていたのでは、正解を見つけ出すことはできません。これからの地域や日本を作っていく役割は、皆さんが担っていかなければなりません。このような時代だからこそ、皆さんのような若い発想力、行動力が必要とされています。皆さんが大学で学ぶ意味はここにあります。

静岡産業大学は、21世紀の産業社会と国際社会が求める専門的職業教育を行い、豊かな教養、高潔な倫理感、社会に対する広い貢献意識を持った職業人、社会のリーダーを育成することを目的とした大学です。

静岡産業大学は、経営学部とスポーツ科学部の2学部からなる大学です。

経営学は、常に変化する内外の環境において組織をいかに効率的に運営するかを解明する学問です。経営学部では、経営に関する幅広い専門知識を学び、分析力、洞察力を磨き、組織の課題解決と創造的なマネージメントができる人材、社会の持続的発展に貢献できる知識や技術を学びます。

スポーツ科学部は、体育学だけでなく、教育学、社会学、医学、心理学、統計学などすべてがスポーツ科学の領域です。年齢、性別を問わず、だれでも、いつでもスポーツに関わり豊かな人生を送ることができるよう、これからの社会において中核的な役割を担う指導者となる人材を育成する学部です。

静岡産業大学の学びの特徴は実学教育です。一つの例として「冠講座」をあげることができます。「冠講座」は、今日ご来賓でお見えの磐田市、藤枝市、商工会議所などのトップや職員が、大学に来て経営の考え方や具体的な仕事のやり方、苦労したこと、成功した喜びなどを、学生に直接授業する講座です。

また、海外研修授業は1年生から受講できます。教員と一緒に、海外の企業や地域、大学を訪問し、日本と違う社会や考え方に触れることができます。グローバル時代には、自分の目で海外の現状をみることがとても大切です。

また、3年生になると多くの学生がゼミ研究に取り組みます。ゼミ研究は、変化の激しい社会に対応して、自分なりの「解決策」を考える授業です。静岡産業大学では、専門分野の異なる約60人の専任教員がゼミを担当します。皆さんが取り組みたい分野の先生と一緒に、ゼミ研究に取り組むことを楽しみにしてください。

このように多様な授業の他、資格取得支援、個々の特性に合った就職支援など、新たな学びにふさわしい環境があります。

また、静岡産業大学には、多くのクラブ・サークルがあります。クラブやサークルでは、先輩学生と一緒に運動や趣味活動に取り組むことで、学生生活がより豊かなものとなります。

毎年秋に開催される大学祭は、学生の自主的な組織である「学友会」が中心になって、プログラムを作り、準備をし、運営をします。皆さんも学友会に入り、先輩たちと一緒にキャンパス生活を楽しいものとするよう活動してください。

県外や海外から入学する学生の皆さんに、静岡県を少し紹介しておきましょう。静岡県は、工業が盛んで「ものづくり県」とも言われています。ピアノ、プラモデルの出荷額も日本一。日本で消費される6割の茶を栽培している茶の王国です。温州ミカンやワサビ、温室メロン、カツオやサクラエビなども日本一。農産物、海産物など食材の種類は439種類、日本一です。静岡県には二つの世界遺産があります。日本の象徴でもある富士山。近代史のモニュメントとも言える韮山反射炉です。南アルプスエコパーク、伊豆ジオパークなど比類のない価値を持つ景観や文化遺産があります。このような産業・文化・自然に恵まれた中に静岡産業大学があります。私たちは、学内で学ぶことに加え、学外に出て、地域に学ぶことも大切だと考えています。

静岡産業大学は、「豊かな教養、高潔な倫理観、人間愛、社会に対する広い貢献意識を持った職業人、社会のリーダーの育成に努める。」「21世紀の産業社会と国際社会が求める専門的職業教育を推進することに徹する」を理念としています。

日本の大学生は勉強時間が少ないと言われています。講義を受けているだけでは勉強は十分ではありません。予習と復習が必要です。1科目2単位の授業科目は90時間の学習が必要とされています。講義時間は1科目23時間ですから、講義時間だけでは十分ではありません。予習復習をしっかり行い、学問を身に付けるように1年生から習慣づけましょう。

大学生時代は、社会に出るまでに、十分な実力をつける期間です。新しい時代には、自分の才覚で生きることが必要になります。一生懸命に勉強することが第一です。大学生には、十分な自由な時間もあります。時間はだれにも平等に与えられています。価値の高い自分を創る学び、可能性を広げる学び、自律的に考え行動する力が十分得られるよう、私たち教職員は、「4年間で皆さんそれぞれが自ら持っている力を伸ばし、夢や志の先に明るい未来像を描くことができるよう」応援をします。

しっかり学び、大学生活を楽しみ、青春を謳歌していただきたいと思います。皆さんが大学生活を楽しみ、卒業するころには個性を磨いて自分の進路を見つけていただくことを願って、式辞と致します。

2023年(令和5年)4月5日
静岡産業大学 学長 堀川知廣

入学式の様子

司会(左)経営学部 坂口悠治さん
  (右)経営学部 小川綺心さん

国歌独唱(ソプラノ歌手 西尾舞衣子様)

学長式辞

新入生宣誓(経営学部 春田杏奈さん)

来賓祝辞(磐田市長 草地博昭様)

来賓祝辞(藤枝市副市長 河野一行様)

在学生歓迎の辞(経営学部 名切瑛音さん)

会場の様子