● 64 ● 学生 生活に ついてⅢ カルト集団とは 誰でも、宗教を信じる自由はあり、憲法でも信教、思想の自由は保障されています。当然ですが、それら は自由であるべきです。しかしながら、そのことを逆手に取り、マインドコントロールなどの悪質な手法で 信者を獲得し、本人や家族や社会全体に害を与える反社会的なカルト集団や過激活動集団も存在します。 時には学生になりすまし、巧みに学生の皆さんに近づき、本人が気づかぬうちにマインドコントロール をされているケースがあります。 見分け方 ・思考、感情、行動、情報のコントロール(マインドコントロール) ・一般社会や信者以外の人間の敵視、蔑視、軽視など ・教祖、または教団組織への絶対服従(教義が変わったときには、自分の考えもそれに合わせる) ・批判的思考の否定 ・目的のための手段の正当化 ・世界観の分化(教団組織は善、それ以外は悪) ・救いや、心の平和は、教団組織に従うことによってのみ得られる ・脱会者には、恐ろしい制裁がくだされる (一般の宗教であれば、その宗教団体から脱会しても、入会前の状態に戻るだけです。それに対し て、脱会すると、前よりももっとひどい目に合うと教えます) ・教団組織を個人より優先する、全体主義的体制 ・これまでの人間関係や人生の目標など、過去との断絶をさせる ※全ての破壊的カルトが上記の特徴全てを持っているわけではありません。また、客観的には上記の 特徴があっても、信者である本人は、全く気づかない方が普通です。 正体隠しの勧誘 正体と目的を偽って近づき、友達となって信頼関係を作ったところから知らず知らずのうちにマインド コントロールをされ、集会などに誘われたり楽しい場所やためになるイベントにも招待してくれます。その 勧誘の手口は巧妙で、カルトには絶対にだまされないと思っていても知らず知らずのうちに引きずり込ま れてしまいます。勧誘者が、親しい友人であったり尊敬する先輩であった場合、その誘いを断ることは困難 です。一度、集会やイベントに参加すると、やがて入会を勧められます。 勧誘の手口 ・就職セミナーやサークル活動、お友達探しパーティーなどの勧誘 「このセミナーを受ければ就職は確実!」や「自分にあったお友達を探してみませんか?」などと いう、甘い言葉などで近づいてくる。 ・終末を予言する 戦争や飢餓、環境汚染などによって、世界は滅亡へと向かっている。教えを信じる人は救われ、信 じない人は地獄に落ちるというように、世界の終末を予言して不安を煽る。 ・祈祷や治療をしてくれる 不幸は悪因縁やたたりによるものであると指摘。霊能者である教祖が霊障を取り除くことで、幸せ になれると誘う。 ・使命感を与えてくれる 「君たちにこそ、この堕落した日本を救う使命がある!」というように、生きる意義を説くことで やる気にさせる。 ・本当の自分がお手軽に得られる 「3日間のセミナーで自分がみるみる変わる」というように、簡単に自己変革ができると期待させる。 カルト集団、過激活動集団について
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